精進落とし
精進落とし(しょうじんおとし)とは、初七日法要または火葬後に設けられる会食のことを言います。僧侶や参列者、親族など、葬儀でお世話になった方々に対するお礼とおもてなしの意味があります。
精進落としは本来、仏教の教えに基づいて肉や魚を避けた精進料理をお出しする風習でした。ですが現在では風習が薄れ、刺身や寿司、懐石料理などを出す精進落としの方が多いくらいです。現在の精進落としは、葬儀・法要が無事に終わった報告や感謝、労いの気持ちを示す意味合いが強まっています。
そもそも精進落としは、中陰の期間(精進の期間)を終え、四十九日法要後に食べる日常的な食事を指していました。
かつては、故人が亡くなってから四十九日の忌明けまで、遺族は肉や魚を避けた精進料理を食べていました。これは命日から四十九日までの間、故人が極楽浄土に行けるかどうか判決を受けるという仏教の考えに基づく行為です。そのため、故人が極楽浄土に近づけるよう遺族は現世で徳を積むのです。
また死が穢れとされていた時代、死の穢れは火を通して広がると考えられていたため、喪服中の人が生活で使用する火をわける「別火(べつび)」という風習がありました。ほかにも忌中の間は小屋にこもって、生活自体をわける風習もあったそうです。
こうした喪中の生活から、四十九日の忌明けとともに、遺族が精進料理から通常の料理へ切り替えることを「精進落とし」と呼んでいました。
精進落としと精進上げ、お斎、直来の違い
精進落としは、関西では精進上げ(しょうじんあげ)と呼ばれています。また、お斎(とき)は通夜や葬儀・法要のあとに設けられる会食のことで、精進落としもお斎の一種です。他にも直会(なおらい)は、神式(神道)における精進落としの呼び方です。
「忌中祓い」「精進落ち」も「精進落とし」の別名称で、わずかな違いはありますが、ほぼ同じ意味です。
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旅立ちスタッフ 木田