湯灌という儀式
「おくりびと」という映画をご存知でしょうか。チェロ奏者であった主人公が楽団解散後、故郷の山形で納棺師という仕事にめぐり逢います。
日本アカデミー最優秀賞を取ったこの作品は2008年に公開をされていますが、名作という事もあり、ご納棺へ伺いますと「おくりびとだね!」とご遺族様にお声をかけていただく事があります。
納棺師といっても何か特別な資格が必要なわけではありません。しかし、ご遺族様にとって大切な故人様に手を触れる事が何より特別かと思っています。
この儀式には大まかに2つ種類があります。
一つは「湯灌納棺」です。式場やご自宅にお伺いして、畳ほどの浴槽とお湯を使ってシャワー入浴と言う形で故人様のお身体を洗体させていただき、その後、仏衣もしくはお好みの服にお着せ替えをしてお化粧で整えてご納棺をさせていただきます。
もう一つは「略式湯灌」です。(旅立ちではメイク納棺といいます)こちらはシャワーではなく、清拭をさせていただき、お着せ替え・お化粧・ご納棺となります。
どちらも故人様の安らかな旅立ちを願い行う儀式です。
終わった後は「顔色が良くなった」「明るくなった」「故人らしい」と喜んでいただくことが多いです。
また長期の入院などでお風呂に入れなかった故人様はシャワー入浴や清拭をされるとやはりさっぱりされたお顔になります。
最期のひととき 旅立ちでは、湯灌納棺・メイク納棺どちらも行うことができます。
少しでも、ご遺族様の手のかわりとなって、心を込めてさせていただきたいと思っています。
旅立ちスタッフ 山岸