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守り刀

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日本では人が亡くなったとき、ご遺体を北向きに寝かせその胸元に短刀を置く習慣があります。

これを、守り刀(まもりがたな)と呼びます。

この守り刀の風習は現在の葬儀でも続いており、葬儀用の守り刀以外にも故人が生前使用していた鋏(はさみ)や包丁といった刃物が使われることもあります。

これは、戦場で亡くなった武士の胸元に日本刀を置いたことや、武士が就寝時に枕刀を置いていたことが起源と言われています。

守り刀は安置したご遺体を北枕で寝かせたあと、持ち手を顔側にし鋒・切っ先(きっさき)が足元を向くように胸元へそっと置きます。ご遺体が納棺されたあとは棺の上から胸元付近に置くのが一般的です。

ただし、守り刀の扱い方は全国的には統一されておらず地域によって様々な手法があります。

また、「浄土真宗」では往生したすべての者がすぐに仏になるという往生即成仏(おうじょうそくじょうぶつ)の教えがあるため、死者を守護するための守り刀は使いません。

守り刀の風習は全国各地で古くから行われていますが、その由来には諸説あり仏教・神道・民間信仰など様々な考えと結びつけて説明されています。

一説にはご遺体から魂が抜けた後に悪霊が入ることを防ぐ等と言われがあります。また、ご遺体を食べに来る獣達を追い払うとも言われております。

各地方により風習の違いはありますが、お守り刀と弓矢を一緒に置くところもあります。この弓矢は出棺時と納骨時に鬼門の方角に向け矢を射ちます。今ではこの風習は薄れて現代の枕刀または御守刀が名残とも言えます。

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旅立ちスタッフ 木田

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